自分の心の奥底が「やりたい」と求めているものを知りたい。考えすぎで迷子になっている時、ヒントにできる視点をひとつ。
親きょうだいの職業、そのベースにある感覚をながめる。
その感覚は、自分の「やりたい」ことの根っこにつながるヒントとなる
生まれてから大人になるまでを共に過ごした家族。その影響は、良し悪しにかかわらず大きなものになる。自分自身の考えを作る根っこに、知らず組み込まれている。
自分自身のことは見えづらいかもしれないけれど、他の人のことはみつめやすい。だから、自分の天職(やりたいこと)を考えるときにも、親きょうだいの職業から考えてみると新しい視点が見つかる。
例えば、私の場合。ずらりと親きょうだいと祖父母の職業を書き出した。そして、その職業から私のうけるイメージや要素を矢印でひっぱって書き出した。
父は社会人野球の選手(食品会社の経理担当)
➡好きなことのあいまに仕事していた、食
祖父は寺、食品会社の管理部門、社会科教員、博物館。
➡言葉、食、地域を考える、歴史、人の暮らし
祖母は拝み屋(たまにごはん作る浮世離れした人)。
➡見えない世界、言葉、食、浮世離れ
母はカメラ販売店店員。のち、自動車整備会社の経理担当、農協の経理担当。
➡機械に触れる、新しいものを知る、きっちりする、食
祖父は電気修理工。米づくり、書家、書塾教師。
➡機械に触れる、書く、呼吸、道と形、地域を支える
祖母は花き農家、華を活ける人。歌人になりたかった人。
➡道と形、言葉、書く、地域を支える
妹はメガネ販売。のち、クレーム受付、パン作り講師。
➡人と関わる、食、つくる
弟は建築会社員。➡人の暮らし、つくる
これらを、まとめると。私の天職(やりたいこと)の根っこにつながるヒントは、次のものとなる。
食、歴史、浮世離れ、言葉、人の暮らし、機械好き、道、つくる、書く
ちなみに、私の職業遍歴はこちら。教師を半年、大学職員を半年。建設系会社員は兼務ふくめて18年、そしてセラピスト3年。それらの職業を選んだ根っこには、おもしろいほど、親きょうだいの選んだ職業にもつイメージを含んでいた。
これは後から試す答えあわせだから、解釈はいくらでもいいようにつけることができるのだけれど。
自分の職業を確認するとき、親きょうだいの職業からあらためて、自分のことをみつめる。そうすると、どこかあきらめにも似た納得感を得ることができる。
そして、次はどのイメージを中心にして職業を選ぼうかと考える。
自分が好ましく感じるイメージを使う仕事にするには、どう働こうかと工夫が生まれる。
あなたの天職は、これです!というような、強い決め手ではないけれど。考え工夫するヒントになる。