うつ病での休職を終え、休職前に自分が所属していた職場へ復職した。そのとき、毎日がとにかくしんどかった。
久々の仕事への不安。復職する前と同じように動かない自分の身体へのいら立ち。自分はダメだと思い知らされるような瞬間ばかりが目に付くように感じていた。
その一方で、もう復職できたのだから日々を「普通に」過ごしたいと願う自分もいる。久しぶりの仕事に慣れなくて重い感覚の身体を、必要以上に前向きな頑張りで動かしている。
負の感情によるブレーキと妙に前向きな気持ちのアクセルが、わたしの内側で同時に踏まれてるような感覚。進めと止まれが同時に出ているから、状況に合わせて無理やりに方向を振り回している感覚だった。
9時出勤で15時退社の時短勤務での復職だったけれど、時間が短いからといって疲れが軽く済むわけではなかった。深夜残業をした時くらい、あるいはそれ以上に疲れていた。
じぶんエネルギーのアクセルとブレーキとを同時に踏んでいるから、疲れることは仕方のないこと。でも、せっかく復職したのに、思い通りに動けない自分に腹が立つやら情けないやら。
そんなとき、かつて一緒に仕事をしたことのあった別ブロック所属の上長がかけてくれた言葉に、なぐさめられた。
「決められた時間に出社して、決められた時間いっぱい、じぶんのデスクの前に座ること。毎日、そこに確実にいることが、今のあなたの仕事。だから、焦らないで」
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いずれ、体も心も、仕事へ戻った状態に慣れてゆく。だから、復職した直後の今、わたしがすることは確実に出社し、決められたデスク前に時間いっぱい座っていることができるようになること。
まずは、そこからのスタート。目標は小さく見えるかもしれないけれど、動き始めはエネルギーをたくさん使うのだから。それで、とりあえずは十分。 自分から見て小さなことに思えても、できた!を積み重ねていくと自信になる。
復職はじめは、つい、はりきりすぎるから。
はじめは努めて、ぼちぼち、ゆっくり。じんわりと元に戻っていく。
まずは、会社で仕事をしていたころの感覚を思い出すところから始める。
身体がいける(大丈夫)と思えるようになったら、職場の中での自分の感覚を少しずつ取り戻し、立ち位置や役割も感じ取れるようになる。そのころには仕事の質も量も、とりもどすことができる。
でも、仕事への取り組み方は休職前とは変えられるように、自分なりに工夫が必要だ。休職中に気づいた、じぶんの心の癖も感じながら、新しいやり方を工夫する。
復職してからは、休職中に考えたことを試すチャンス、変わりたい自分の姿へと向かっていくチャンスだ。早めに自分で休息しながら、少しずつ、新しい自分になっていく。
【復職のはじまりに】
- はりきりすぎるから、努めてゆっくり落ち着いて
- 元に戻りたい焦りも出るけれど、じんわりと戻る
- 小さなことから、できた!を確認し自信を持つ